怪獣の設定


登場した怪獣のおおまかな設定を公開するコーナーです。
作中で明確な登場の仕方をした怪獣を、随時公開する形で更新していく予定です。



  1. 概要
     人間に対して極めて巨大な質量を持ち、自律的に被害をもたらす存在の総称。
     かつて惑星メナを滅ぼし、蟹座55番星系を侵略していた群れが、何者かに呼び寄せられるかのように地球に襲来。それぞれが強力であるため、普段は一団の頭目であるネルザス星人によって伊豆・小笠原海溝底に係留された母艦に封印されており、作戦行動の時のみ地上に投入される事になる。


  2. 作中に登場した個体
     
    1. バルスタック
      登場話 第一話「二重心の女神」
      体高 約52m
      体重 約1860t
      全長 約85m
      性質 主に食欲に基づいて行動。好戦性は高くないが、若干の知能を持つ。
      主要武装 全身を覆う装甲外皮、四本の腕に備わった鈎爪、など
      容姿 羽蟻と人間を無理矢理融合させたような姿。二足で前傾気味に直立し、四本の腕を持つ。虫のような羽を生やしているが、退化しており飛行は不可。蟻で言えば腹部にあたる部分は、太く長めの尾に変化している。
      戦績 東京・埼玉間の狭山湖近辺に出現。集宅地近くで真価を発揮できない陸上自衛隊を蹴散らしたものの、直後に駆けつけたジールに敗北。
      頭部をカチ割られた上、荷電粒子砲「ディバインラディエーション」で原子レベルにまで分解される。
      備考 記念すべき一発目の怪獣にして、やられキャラです。
      怪獣らしさを出すため、少し異質な容姿を心がけた結果、虫と人間の中間くらいのイメージに落ち着きました。
      実力は大した事はありませんでしたが、主人公・洋美の家族を生き埋めにしたりと、その後の話の展開を作る上で結構重要な役を与えています。


    2. ヴェリオダ
      登場話 第一話「二重心の女神」
      体高 約50m
      体重 約780t
      全長 体高と変わらず
      性質 事前に組まれたプログラムに基づいて行動。
      主要武装 金属製の錫杖、電子眼からの重粒子砲など
      容姿 人型の干からびたミイラに、腰巻き、かぶり物を装着させたような姿。
      顔面部位はほぼ巨大な電子眼だけで占められている。
      戦績 東京の山手通りに出現。施設や人類への破壊行為が目的でなかったため、周辺地域を一通り破壊したに留まる。
      その後、現れたジールと交戦し敗北。
      地形的に制約の多かった彼女を怪力で苦しめるが、最終的に投石攻撃→「シャイニングフェンサー」のコンボで脳天唐竹割りにされる。
      備考 やられキャラ二発目。物語の進行上、苦戦するジールを演出せねばならなかったため、武器を使って彼女を結構苦しめましたが、所詮そこまで。
      東京の町並みに似合う格闘シーンを描きたかったため、デザインは比較的ヒューマノイドに近い容姿にしました。


    3. オルフバイナ
      登場話 第二話「DEMIO」
      体高 約8m
      体重 約1150t
      体長 約78m
      性質 食欲に基づいて行動。知的生物の裏をかくほどの知能を持つ。
      主要武装 管状の補食器官(消化液の噴射、他の生物からの吸血などに使用)
      容姿 ムカデを思わせる細長い胴体に八対の膜のような羽を持つ。
      球形の頭部には無数の突起状の目と、長く強靱な補食器官を持つ。
      戦績 秩父多摩甲斐国立公園に出現。地底で越冬行う予定が、食欲を満たすため外気温の低さにも関わらず獲物を求めて出現。
      直後、その存在を危惧し、同地を訪れていた洋美とジールに敗北。
      人間の乗ったバス囮に、彼女を捕らえて補食器官で攻撃を加えるが、反撃に繰り出された「ネオ・グロリア」で体の半分を吹き飛ばされる。
      備考 飛行型の怪獣として設定。空中戦を展開させるための敵キャラですが、基本能力がそれほど高くないため、知性で勝負するタイプです。
      従来の鳥のような飛行怪獣より怪物らしさを強調したいため、カンブリア紀の生物ような異様な容姿にしました。


    4. カリオドン・パラサイト
      登場話 第三話「神獣に願いを」
      体高 約40m
      体重 約2130t
      体長 約65m
      性質 攻撃本能に基づいて行動。
      主要武装 上部の触手と毒針及び下半身の鮫の顎など
      容姿 下半身の巨大なホホジロザメ似の水棲生物の頭部から、イソギンチャクのような本体が生えた形状。
      戦績 東京湾アクアライン連絡道・海ほたるPA付近に出現。洋美とジールがそこを訪れるのを待ちかまえていたようなタイミングで転送される。
      瞬時に変身したジールと交戦。直後に現れた青い巨人の助けもあり、ジールに相当なダメージを与えた。
      触手などを駆使して彼女を苦しめたものの、リミッターを解除した執行官本来の力を発揮させてしまい、「ハウリングクラッチ」→「ディバインラディエーション」のコンボで跡形もなく消し飛ばされる。
      備考 水棲型の怪獣として設定。水中戦を展開させるための敵キャラでしたが、ストーリーの都合上浅瀬での戦いになってしまいました。
      助っ人がいたため、思わぬ善戦をしてしまいましたが、やはりまだまだジールには及ばず。
      強力な水棲生物としてホホジロザメをモチーフにしましたが、イソギンチャクに寄生されてる形になってしまい、イマイチ迫力に欠けた形です。


    5. セルメラー
      登場話 第三話「神獣に願いを」
      体高 約30m
      体重 約1260t
      体長 約47m
      性質 インプラント制御されており、そこからの指示に基づいて行動。
      主要武装 レンズ状の目からのプラズマ放射、牙の生えた顎など
      容姿 スマートな獅子のような体型で、緑色の長い毛が生えそろっている。頭部は長細いコリー犬のような頭部に、長い耳を持つ。顔の中央にエメラルドのような目が上下に2つ並んでいる。
      戦績 神奈川県葉山町の海岸線に出現。待ちかまえていた自衛隊の攻撃を受けるも、それを軽くあしらう能力を見せた。
      直後、反撃をしようとした所を、現れたジールに妨害されて交戦。
      撃破が目的でなかったジールと互角に近い戦いを繰り広げたが、偶然にも弱点を付かれて敗北。「ハウリングクラッチ」でインプラント制御ユニットを破壊され、正気を取り戻した。
      備考 水辺の巨大生物として設定。操られた善良な怪獣という位置付けです。
      ジールに、撃破ではなく救出のための戦いをさせるための敵キャラで、それなりの抵抗能力を持つように設定しました。
      ジールの故郷で神獣と位置付けられているため、あまり気色の悪い外観にはせず、ファンタジー系の幻獣に近い容姿にしました。


    6. ラーザドス
      登場話 第四話「アパッチの咆吼」
      体高 約40m
      体重 約1340t
      体長 約72m
      性質 闘争本能と破壊衝動に基づいて行動。
      主要武装 口腔から吹き出す溶解液、長さ10メートル以上の牙など。
      容姿 肉食恐竜のような体型。体毛や鱗はなく、爬虫類のような厚い外皮を持つ。
      下あごが大きく、頭部全体の輪郭がシャベルのようなデザインで、長い二本の牙を持つ。
      顔には目や鼻腔が存在せず、襟のような大きな耳が唯一の感覚器官となっている。体色は灰色を基調としている。
      戦績 神奈川県平塚市の沿岸部に出現。対策室の攻撃をかいくぐって市街地へ進入し、現れたジールとマンション街で交戦。
      人間の負の面を目撃したジールの動揺に乗じ、巨大な牙と溶解液や長い尾を駆使して彼女を苦しめた。
      しかし、最期は「シャイニングフェンサー」と体術を合わせて駆使した上空からの一閃で、首を切り落とされて敗北。
      備考 陸戦型の怪獣として設定。
      主人公の心の動揺に対し、猶予を与えないための敵キャラです。
      そのため、姿形は暴力的かつ意志の疎通が全く望めなさそうな形状にデザインしました。
      しかし、どこか個性の欠ける形になってしまい、クリーチャーのデザインが改めて難しい事を実感させられた怪獣です。


    7. ドルゴノン
      登場話 第四話「アパッチの咆吼」
      体高 約37m
      体重 約1940t
      体長 約70m
      性質 機械であるため、プログラムに基づいた人工知能によって行動。
      主要武装 口からの荷電粒子砲、ジェット噴射を利用した体当たりなど。
      容姿 直立させたワニのような黒光りする金属製の体躯。傍目には短足で貧弱そうな脚部が腰部に接続されている。
      両肩にはガッシリとした長い両腕と、トカゲを模したような頭部が備わっている。
      背に当たる部分には、航空機の物にも見える黒い金属製の可変翼が据え付けられ、同時に臀部からも爬虫類めいたデザインの金属の尾が生えている。
      戦績 神奈川県横浜市の大黒埠頭に出現。陸自の戦闘ヘリに現地へ釘付けにされていた所へ、現れたジールと交戦。
      これまでの怪獣より強いとされていたものの、迷いを払拭したジールの本当の実力に直面し、圧倒される。
      最期は空中から叩き落とされ、「シャイニングフェンサー」の一閃で体を両断されて敗北。
      備考 機械の怪獣として設定。
      はっきり言って、ジールの実力をいかんなく叩きつけられるためだけの怪獣です。そのため、生物でなく戦闘機械としました。
      姿は暴力的で、やられてもあまり同情を誘いそうにないデザインを心がけています。
      ただ、デザインを考えて行くうちに、段々と色々な機能を搭載してみたくなりましたが、そうするとまたジールが苦戦せねばならないため、泣く泣く没に。
      機会があれば、パワーアップしてまた出現させてあげてもいいかな、と思った怪獣です。


    8. グラニティック・ゴーレム
      登場話 第五話「狂気の巌王」
      体高 約49m
      体重 約6000t
      体長 体高と変わらず
      性質 機械であるため、予め組まれたプログラムや、遠隔操作により行動。
      主要武装 6000tの体重及び、長大な両腕、動力の暴走による爆発など
      容姿 石英を多く含んだ花崗岩で構成されているため、全体的に白っぽい体色をしています。
      体型としては、頭のないずんぐりとした人型ですが、両腕の部分のみに肘関節が二カ所あるデザインとなっています。
      長大な両手に反比例して、両足は短足ですが太く、大重量を支えられる形状をしています。
      戦績 茨城県笠間市稲田と茨城県桜川市の花崗岩採掘場にそれぞれ三体ずつ出現。
      桜川市の三体はジールの上官シャディスを足止めした上で、撃破される。笠間市の三体の内二体はジールとクラスト星人に撃破される。残り一対は動力暴走による自爆プログラムを敢行するが、ジールとシャディスに処理された。
      備考 重量級の敵として設定。
      どちらかと言うと、怪獣というより罠の道具なので、比較的単純なデザインをしています。
      仕掛けたゼクスノーツの指示で合計6体も出現し、ジールたちを攪乱しましたが、クラスト星人という不確定要素の登場により一気に処理されました。
      ジールたちの相手をピンで張るには、到底迫力や凄みの足りないデザインで、数を出したら今度は話の収拾をつけるのに苦労してしまった、という書き手泣かせの敵でもあります。


    9. ヒーティア
      登場話 第六話「激突! 洋美VSジール!?」
      体高 約46m
      体重 約1050t
      体長 体高と変わらず
      性質 本能に基づいて、種族の脅威となる生態系上位種を攻撃
      主要武装 濃紺の外骨格、強力な身体力など
      容姿 種族としての特性から、遺伝子を採取した相手に擬態する。作中では、にせジールとも言うべき姿になって登場。
      ただ、完全に同じではなく、元のヒーティアとしての特徴が強く混ざった物へと変化しています。
      ジールに擬態した場合、黒い甲冑のような外骨格に、本物と同じ体型バランスを保って二足歩行のできる姿で現れました。
      顔の造形もよく似ているものの、美しい銀の質感ではなく、くすんだグレーの表皮となっています。
      二つの目の部分は、明らかに複眼とわかる釣り気味のデザインであり、周囲が黒い縁取りがされています。
      頭髪の部分は、無造作に伸びた薄いブラウンの繊毛。
      さらには、鈍色のヘッドギアの部分も、黒い外皮が張り出して、よく似たデザインの装甲となっており、より本物の輪郭に近づいている徹底ぶりです。
      戦績 千葉県大多喜町、養老渓谷付近に出現。
      容姿と共に備わった精神感応能力により、ジールの攻撃を全て見切って無効化するという脅威の戦闘能力を見せた。
      しかし、ジールと精神を入れ替えた洋美に圧倒され、シャイニングフェンサーで一刀両断にされる。
      備考 にせジールを勤める役柄として設定。
      いろいろと設定を考えてしまったため、にせジールというよりはジールっぽい容姿の敵、となってしまいました。
      洋美にジールの身体で戦闘させる予定であったため、ジールに対しては相当有利な機能を与えています。
      しかし、洋美自身が鬼の強さなので、交代した後はまさにサンドバッグ状態。少し可哀想な扱い方をしてしまった怪獣です。


    10. ザキュール
      登場話 第七話「禁断の物質を撃て!」
      体高 約48m
      体重 約1640t
      体長 体高と変わらず
      性質 惑星の地殻に汚染物質をまき散らすため、絶えず移動を繰り返す
      主要武装 右腕のハサミ、取り込んだガラスから生成した毒ガスなど
      容姿 一目で甲殻類に似ているのがわかる容姿。
      体躯を支える無数の節足は10本。その上の上半身は、甲殻類と外骨格を得た霊長類ようなデザイン。
      赤黒い色の装甲に覆われた腹部と胸部には、人間のような一対の腕が備わっています。
      右手首から先は、腕全体の三分の一を占める長さのハサミとなっており、左手の方は三本指のかぎ爪です。
      頭部は、赤い人間の髑髏に見える造形で、眼窩にあたる部分には、鈍い光を放つ光点のような感覚器官が存在しています。
      後頭部は大きく下方に湾曲しながらせり出し、無数の節で結ばれた殻のような装甲に覆われている。長さは、腰の部分まで届きます。
      戦績 千葉県習志野市の沿岸地帯に出現。
      瞬時に洋美が変身したジールと交戦するものの、圧倒的な実力差が武装すら使われず、素手で頸骨をへし折られて死亡する。
      死骸はその後、体内で生成した汚染物質処理のため、衛星軌道に運ばれ、反物質砲「ジェネシスインパクト」で体を構成する元素すら残されずにプラズマ化される。
      備考 汚染物質をまき散らしかねない迷惑な存在として設定。
      ジールの新機能公開のため、ロクな最後を迎えない事が予め決定していた哀れな怪獣ですw
      基本的に甲殻類をベースにデザインを考えていますが、顔面は凶悪な汚染物質を所持するため、死神っぽく人間の髑髏をモチーフとして設定しています。


    11. ノルテプラ
      登場話 第九話「ファイティング・ヴィーナス」
      体高 約52m
      体重 約920t
      体長 体高と変わらず
      性質 食欲に基づいて行動
      主要武装 尾部先端から射出する無数の針、など
      容姿 石炭紀に存在した巨大トンボ『メガネウラ』と似ている容姿。
      顔面部には左右の他に、脳天にももう一つの巨大な複眼を備え、胸部には満足に地上歩行をこなせる四対の強靱な節足を持っている。
      体色は黄土色を基調とし、身体の各所に濃いグレーのラインが走っています。
      また、背の羽は六枚ですが、現代のトンボとは異なり、非常にゆったりとした動きで上下させます。
      戦績 神奈川県の横浜港上空に出現。
      ジールの身体を使用して迎撃に出てきた洋美と交戦。
      ジールと全く変わらぬ戦闘能力を誇る洋美に、終始圧倒される展開に。
      最後は徒手格闘の連打から上空に打ち上げられ、「ディバインラディエーション」で消し飛ばされた。
      備考 洋美の格闘能力を披露する相手として設定。
      元々はごく普通の巨大生物ですが、やはり地球上では体格が大きすぎるため、人間にとって非常に危険な存在です。
      空中戦の相手として、それほど強くないイメージを心がけました。


    12. ゾイゲン
      登場話 第九話「ファイティング・ヴィーナス」
      体高 約43m
      体重 約970t
      体長 約63m
      性質 食欲、攻撃衝動に基づいて行動
      主要武装 長い嘴および、超音波による抜群の空間認識能力など
      容姿 頭部の形状は、白亜紀の翼竜プテラノドンを横に引き延ばしたような形状であり、鋭い嘴以外一切の感覚器官がない。
      肩から胸回りにかけて、薄汚れた土色の体毛に包まれているものの、そこから下の下半身などは、爬虫類独特の暗灰色の外皮に包まれています。
      体型は細身の肉食恐竜さながらの、発達した四肢を持っているため、相当に高い運動能力を持っています。
      戦績 神奈川県真鶴街の沿岸地帯に出現。
      時間を急いでいたジールに上陸前に接触され、交戦を開始。
      全身のバネと鋭い嘴や、空間認識能力を駆使してジールに軽傷を負わせた。
      しかし、プロレス式の投げによる連続攻撃をもらい、怯んだ所を「ディバインラディエーション」で撃破される。
      備考 お邪魔虫的な怪獣です。
      ストーリーの関係上、それなりの実力を持ってはいますが、日々進化してゆくジールと洋美には及ばず。
      今まではパワー型の敵が多かったので、今度は敏捷性の高い敵として設定しました。
      ですが、ストーリーがプロレスの話であったため、ジールの四連投げコンボを見舞われるハメに。
      ストーリー上早々に決着をつけねばならなかったため、モロに一発キャラとなってしまいました。ページが余れば、もう少し色々と戦いぶりを描写してみたかった怪獣です。


    13. ゲルティエ
      登場話 第十話「KILLNG MY MIND」
      体高 約51m
      体重 約1640t
      体長 約75m
      性質 サイボーグ化されているため、主の命令に基づいて行動
      主要武装 両腕からの光の鞭、口腔からの放射火炎、体に内蔵した誘導ミサイルなど
      容姿 形状は白亜紀の恐竜イグアノドンに似て、ドッシリとした四肢を備えているものの、全体的により攻撃的な鋭い外観となっています。
      顔立ちは穏和な草食獣ではなく、鋭い牙の生えそろった大口を持つ事から、肉食である事が想像できる容姿。
      また、顔の両脇には、面積の広い耳が、肩幅を超えて横へ張り出しており、外観上の大きなアクセントになっています。
      その他にも、背びれがそのまま肥大化した装飾になっている上、全身の至る部分が機械化されており、重厚な金属の装甲を纏っています。
      体色は全体的に暗緑色ですが、メタリックグレーの装甲部位が目に止まるため、意外に洗練されたデザインに見えるほど。
      顔面部も、上顎から耳の付け根までが全て機械化されており、生物としての印象は薄いものになっています。
      戦績 東京都江東区の豊洲埠頭付近に出現。
      一通り周辺施設を破壊した所で、駆けつけたジールと交戦を開始。
      全身の各種装備や、その後に増援として送り込まれたガルティエと協力し、ジールにそれなりのダメージを与えた。
      しかし、続いて現れたクライフスにガルティエと分断された所で、リミッターを解除したジールに圧倒される。
      空中へ打ち上げられ、シャイニングフェンサーによる斬撃から、ディバインラディエーションのコンボを食らい、跡形もなく消滅させられる。
      備考 ダエスカがジールの戦力を計るために送り込んだ、サイボーグ怪獣です。
      ネルザス星人の持ち込んだ怪獣とは別種の装備を身につけており、ジールの戦闘能力を収集する役目を十分に果たしました。
      今までの怪獣よりはかなり強いものの、リミッター解除がデフォルトになりつつあるジールと、増援のクライフスの実力が凄まじいため、ちょっと善戦しただけで撃破されました。


    14. ガルティエ
      登場話 第十話「KILLNG MY MIND」
      体高 約51m
      体重 約1640t
      体長 約75m
      性質 サイボーグ化されているため、主の命令に基づいて行動
      主要武装 両腕からの光の鞭、口腔からの放射火炎、体に内蔵した誘導ミサイルなど
      容姿 同シリーズの怪獣ゲルティエとほぼ同じ容姿。
      ただし、体色だけは暗緑色のゲルティエに対し、暗青色となっています。
      戦績 東京都江東区の豊洲埠頭付近に出現。
      ジールと交戦するゲルティエを援護するように出現。
      ゲルティエと協力し、ジールにそれなりのダメージを与えた。
      しかし、続いて現れたクライフスにゲルティエと分断され、その実力を存分に叩き込まれる。
      衝撃波を主軸に据えたクラスト星人の戦法に圧倒され、最後は上空からの一閃で体を両断された。
      備考 ダエスカの手駒のサイボーグ怪獣、その2。
      ゲルティエと全く同じ装備を身につけており、ジールをそこそこ苦しめましたが、後から現れた二刀流の剣士クライフスに圧倒されました。
      やはり今までの怪獣よりはかなり強いものの、上等執行官に匹敵する実力者クライフス相手に、良いところなし。いとも容易く撃破されました。


    15. ゾリデフルム
      登場話 第十一話「アンリミテッド・デザイアー」
      体高 約52m
      体重 約1580t
      体長 体高と同じ
      性質 インプラント制御されているため、無線を介して主の指示に基づいて行動
      主要武装 全身の至る所から伸びた触手、体表から分泌する消化液など。
      容姿 身体を得たヒトデのような容姿。
      六芒星状の触手が備わった頭部には、唯一中央部に口だけが備わっています。さらに、そのヒトデのような部分を頭部とし、樹木のような体幹を備えて大地に直立する事ができます。
      腕や足にあたる部分も放射状に三本ずつ備えており、それらは頭部の六本の触手と異なって、細長く自由度の高い形となっています。
      色彩は全体的に明緑色で統一されているものの、頭部の六芒星状の内側は毒々しいまでのオレンジの配色。
      また、頭部の背面にインプラント制御装置が配置されています。
      戦績 神奈川県座間市の在日米軍キャンプ座間に出現。
      ゼクスノーツの指示により、在日米軍施設を破壊している所へ、駆けつけたジールと交戦。
      リミッター解除を封印したジールに取り付き、消化液を浴びせる事で、それなりのダメージを与えた。
      しかし、最後はインプラント制御をハウリングクラッチで破壊された上、シャイニングフェンサーで触手を切り払われ、ティバインラディエーションで消し飛ばされた。
      備考 ゼクスノーツの在日米軍への報復の尖兵としての怪獣です。
      そのため、ジールを単独で相手するには、やや力の足りない存在として設定しています。
      ただ、元々の基本戦闘能力が以前の怪獣より若干高いため、それなりに食らいついた展開になりました。
      もっとも、リミッターを解除しない状態のジールに、その変身時間を半分もかけずに処理されました。
      脊椎動物でない容姿は、怪物らしさを出すのに便利なので、作者としてはよくお世話になっています。


    16. ジェクリング
      登場話 第十一話「アンリミテッド・デザイアー」
      体高 約20m(背の突起物を含めると約40m)
      体重 約2360t
      体長 約70m
      性質 非常に旺盛な食欲に基づいて行動。動く物は何でも餌として捕食する。
      主要武装 口腔部の周囲に生えそろった触手など
      容姿 全体的な形状は、磯などにいるアメフラシに酷似した形状ですが、体表が硬質な鱗で覆われている事からして、陸上の生物である事がわかります。
      特徴なのは、腹部に備わった芋虫のごとき無数の足と、背から突き出た硬質な六対の突起物。
      頭部は特徴的で、二階建ての建造物が丸々飲み込めそうな巨大な口腔部と、その周囲から無数の触手類が伸びています。さらには、カタツムリに酷似した突起状の目が四本生えています。
      全身の配色は、ダークグレーと紺のツートンカラーが、縦縞模様を形成しています。
      戦績 神奈川県座間市の在日米軍キャンプ座間に出現。
      拷問を受けて憔悴しきった洋美とジールに代わり、怪獣退治に乗り出したDEMIO調査課一班の面々と交戦。
      各員の持ち味を生かした戦法に翻弄され、最後は捕食させられた大量の爆薬によって、身体の内部から破壊された。
      備考 ゼクスノーツが腹いせに送り込んだ対人間用怪獣の内の一体。
      調査課一班の相手であるため、これまでの怪獣よりも戦闘能力は大分劣ります。
      しかし、それでも人間にとっては並大抵の驚異ではなく、通常戦法で応戦する米軍の抵抗部隊を容易く蹴散らしました。
      しかし、旺盛な食欲を利用した一班の戦法と、和人の超人的な能力によって退治される予定でしたので、それほど多彩な特殊能力は持たせませんでした。
      巨大生物の戦闘能力を考える上で、一つの基準となるなど、作者に新しい発見をさせてくれた怪獣です。


    17. デルマルゴス
      登場話 第十二話「双剣舞闘伝」
      体高 約48m
      体重 約2640t
      体長 約60m
      性質 食欲と攻撃本能に基づいて行動。
      主要武装 口腔から高圧をかけて吐き出す水撃、四本の角など
      容姿 水牛のような重厚な四肢と、ガマのように幅の広い顔面部位を持った、水棲型の怪獣。
      全体的な容姿は、太めの四足の脚部と黒い爬虫類状の表皮が目につきます、顔面部位も地球の生物では類を見ない。
      まるでガマそっくりの巨大な顔面、爬虫類そのものの無感情な両眼、額から左右に湾曲した四本の黒い角が伸びています。
      戦績 東京都葛飾区の水元公園遊水池に出現。
      ダエスカをクライフスとの一騎打ちに持ち込ませるため、ゼクスノーツがジールの足止めとして送り込んだ。
      元々強力な能力を持っていた怪獣である物の、ジールがリミッター解除していたため、比較的早期に処理された。
      口腔に突き込まれた左手からのディバインラディエーションで、身体内部から爆砕される。
      備考 ゼクスノーツにとって、あくまで状況を演出するための怪獣でした。
      これまでの怪獣よりもかなり大型ですが、容姿が角つきウシガエルなので、今ひとつ迫力に欠けています。
      人間では到底対抗しえない大型怪獣ですが、本気のジールを相手にするには、まだまだ分が悪い感じです。
      とはいえ、リミッター解除状態のジールを、それなりの時間足止めできた所から、今までの怪獣に比してより上位の存在と言えます。
      余談ですが、最後の撃破手段は、十一話と被ってしまった感じです。


    18. ゼロットス
      登場話 第十三話「ジール抹殺計画(前編)」 第十四話「ジール抹殺計画(後編)」
      体高 約52m
      体重 約7270t
      体長 約180m
      性質 ゼクスノーツの指示及び、攻撃本能に基づいて行動。
      主要武装 鼻面の巨大衝角、巨大な四本の腕、口腔からの電撃など
      容姿 二の腕が異様に長い腕を四本備えた上半身で、爬虫類めいた赤茶色の外皮に覆われています。
      頭部はやや茶色がかった色彩で、白亜紀に存在した角竜・スティラコサウルスのような、縁に七本の角が生えた襟飾りを備えている。
      顔面部のデザインは、ルビーのごとく朱色に輝く細長い一対の目、肉食の小型恐竜を思わせる凶暴そのものといった鋭い作り。
      鼻面には、地面と水平に伸びた一本の巨大な衝角を備えています。
      腰回りから下は、蛇のごとく手足のない長大な物となっており、全体的な体長は180メートル近い巨大さを誇っています。
      また、上半身を持ち上げた時の平均的な高さは、約50メートル強といった所です。
      戦績 東京都品川区の天王洲に出現。
      ジールを狙った計略の切り札として、ゼクスノーツによって同地へ送り込まれた。
      今までの怪獣とは、まるで比較にならない戦闘能力を誇る上級怪獣であり、罠に落ちて能力を封殺されたジールに、その猛威を振るいました。
      鼻面の巨大衝角でジールの身体を幾度となく突き刺した上、装甲や結晶体までをも破壊し、彼女のエネルギー切れを招いて敗北へと追い込みました。
      十四話にて、自らの信念に乗っ取って、シャディスとの戦闘に乱入したギゼンダにより、それまでの猛威が嘘のように呆気なく惨殺されました。
      備考 十三話公開時点で、もっとも強力な怪獣です。
      ジールがまともな状態で戦っても不利なほどの戦闘力を誇り、策にかけられて衰えた彼女を完敗させるため、特別に強力な怪獣と設定しています。
      デザインもこれまでの怪獣より工夫し、様々な攻撃能力を持つに至っています。
      ジールの防御力を簡単に貫通する攻撃力と、その主砲や打撃を無効化する防御能力を持ち、主人公敗北を演出するに足る怪獣になったと思います。
      拙作を読んでくれた方に、「強すぎる」と感じてもらえるくらいを目指して、設定を固めた怪獣です。
      イメージ その1


    19. ビオロイド
      登場話 第十三話「ジール抹殺計画(前編)」 第十四話「ジール抹殺計画(後編)」
      体高 約11m
      体重 約920t
      体長 約47m
      性質 インプラント制御からの地域破壊プログラムに基づいて行動。
      主要武装 飛翔能力によって所構わずまき散らす衝撃波など
      容姿 複眼を二対備えた小さな頭部は、まさに虫型怪獣の最たるデザイン。
      全身を覆い尽くすほどの巨大な羽が四枚あり、首筋の付近から背後へと突き出ている。
      全体的な色彩は黄色を基調としています。
      戦績 アメリカ合衆国フロリダ州ティンダル空軍基地上空に出現。
      ジールを狙った計略の一環として、ゼクスノーツによって、シャディスを同地に引きつけるために送り込まれた。
      駆けつけたシャディスに、呆気なく首をはね飛ばされ、荷電粒子砲で爆砕される。
      備考 ゼクスノーツが、ジールを倒すための状況を作り出すため、アメリカに送り込んだ捨て駒の怪獣です。
      とはいえ、シャディスが駆けつけるまでに、現代最強の戦闘機F22Aの一個飛行大隊を壊滅させるなど、巨大生物らしい破壊能力を存分に発揮しました。
      飛行能力のある怪獣ですが、モチーフは陸上の昆虫であるバッタです。


    20. バッセマ
      登場話 第十四話「ジール抹殺計画(後編)」
      体高 約53m
      体重 約1640t
      体長 体高と同じ
      性質 ゼクスノーツの指示に基づいて行動。
      主要武装 六本の腕の先にあるハサミなど
      容姿 蟹のようなハサミを六本の腕に持ち、長い足で二足歩行体勢を維持。節足動物である事がわかる容姿。
      全体的な色彩は暗緑職になっています。
      戦績 東京都品川区の天王洲に出現。
      シャディス迎撃の手駒として、ゼクスノーツによって同地へ召喚されました。
      中級怪獣として、人間が繰り出した空対地ミサイルに耐えたものの、ジール救出用に開発された対策室の新兵器、ポリニトロゲン弾頭弾を直撃され、一撃で倒されました。
      備考 ポリニトロゲン弾頭弾の威力をビジュアル的に示すための怪獣です。
      これといった思い入れはありませんが、物語の序盤に登場していれば、もう少しマシな扱い方ができたかな、と思っています。


    21. ゴルガト
      登場話 第十四話「ジール抹殺計画(後編)」
      体高 約32m(翼長180m)
      体重 約870t
      体長 約43m
      性質 ゼクスノーツの指示に基づいて行動。
      主要武装 飛翔能力による衝撃波、鋭利な蹴爪や嘴など
      容姿 鳥のような顔に三つに分かれる顎と、上下左右に配された四つ目、四枚の羽を持つ怪鳥。
      全体的な色彩は、黄や赤の極彩色。
      戦績 東京都品川区の天王洲に出現。
      シャディス迎撃の手駒として、ゼクスノーツによって同地へ召喚されました。
      ですが、シャディスに軽々と圧倒された上、エープレンともども対策室に誤爆させられたゼロットスの電磁砲に巻き込まれ、一撃で消し炭とされました。
      備考 数を頼むゼクスノーツに引っ張り出された中級怪獣。
      本来なら、単体でも対策室実働部隊より強いのですが、十四話より登場した伊崎の作戦によって、実に簡単に処理されました。


    22. エープレン
      登場話 第十四話「ジール抹殺計画(後編)」
      体高 約60m
      体重 約780t
      体長 体高と同じ
      性質 ゼクスノーツの指示に基づいて行動。
      主要武装 無数の触手及び、体幹から放出する溶解液など
      容姿 空気より軽いガスを巨大な気嚢にため込み、ゴンドラの部分から下方へ向けて無数の触手を生やした気球状の浮遊生物。
      全体的な色彩はクリーム色。
      戦績 東京都品川区の天王洲に出現。
      シャディス迎撃の手駒として、ゼクスノーツによって同地へ召喚されました。
      ですが、シャディスに軽々と圧倒された上、ゴルガトともども対策室に誤爆させられたゼロットスの電磁砲に巻き込まれ、一撃で消し炭とされました。
      備考 数を頼むゼクスノーツに引っ張り出された中級怪獣。
      地球の生物とはかけ離れた形状の怪獣ですが、モチーフが気球という段階で「ああ、もうダメだな」と思われる方が大半でしょう。
      実際、印象通りに、対策室とシャディスによって呆気なく処理されました。


    23. ガリスムス
      登場話 第十四話「ジール抹殺計画(後編)」
      体高 約60m
      体重 約2590t
      体長 体高と同じ
      性質 ゼクスノーツの指示及び、捕食本能に基づいて行動。
      主要武装 胴体部から伸びた四本の触手と、同じく胴体にある巨大な顎など
      容姿 胴体と一体化したラグビーボール状の頭部の中央には、黄色く発光する部位が縦に走っており、それ以外の感覚器官が認められない。
      なで肩のシルエットの両サイドからは、太く長い触手が四本伸びており、この怪獣の主要武装であるのが伺えます。
      一対の脚部は、象の足をさらに太く短くした形状で、巨大な樽状の胴体部を支えるのに相応しいデザインとなっています。
      また、胸部から腹部にかけてが、左右に開く巨大な捕食器官となっており、縁の部分には鮫のような鋭利な歯が幾重にも並んでいる。
      体色は全体的に乳白色や山吹色といった明色で、迷彩効果のない派手な色遣いになっています。
      戦績 東京都品川区の天王洲に出現。
      追い込まれたゼクスノーツが、苦し紛れに召喚した上級怪獣。
      シャディスの渾身の打撃すら耐えきったものの、対策室に解放されたジールを捕食しようとした矢先、乱入したギゼンダの極大放射熱線に焼き尽くされる。
      備考 一応は上級怪獣なんですが、それほど強い個体ではありません。
      敵を食い殺す、という行為に特化した捕食者としてデザインしました。
      ですが、本気を出したシャディスに圧倒され、あまつさえ暴走しかけていたギゼンダの最大攻撃を、横から直撃されるという憂き目を見た怪獣です。
      話が違えば、ジールを十三・十四話とは別種の苦戦に追い込めるポテンシャルを持った怪獣でした。


    24. 大嶽丸
      登場話 第十六話「リトルブレイバー」
      体高 約54m
      体重 約4430t
      体長 体高と同じ
      性質 古代日本の人間を基にした疑似人格により、自律的に行動。
      主要武装 玄武岩で構成された巨体、砂鉄と磁力を用いた拘束能力、巨大金棒など
      容姿 全身が玄武岩で構成されており、必要以上に筋肉が膨張したかのような、筋骨隆々たる成人男子の体型を象っている。
      顔面部は鼻筋の太さが歴戦の古強者といった頑健さを感じさせる作り。
      だが、額の左右から伸びた太く短い角と、大きく左右に開いた口腔からは、上下四本の牙が姿を覗かせており、人間では持ちえぬ凶暴さ。
      戦績 三重県亀山市の国道一号線鈴鹿峠付近に出現。
      外部からの力場制御により、外部のシステム基幹部を破壊されない限り、何度でも復活する。
      その能力を用いて、ジールにやられたと見せかけて身体を構成する砂鉄を付着させ、強力な拘束能力で彼女の動きを封じました。
      拘束したジールを物理的衝撃によって散々痛めつけたものの、最後は子供たちに外部の制御系を破壊され、衰えた所をシャイニングフェンサーで一刀両断にされました。
      備考 前々から一度やってみたかった、昔話と絡んだ怪獣です。
      でも、管理人が造形すると、やはり安易なメカタイプとなってしまいました。
      実力的には一応上級怪獣にあたりますが、飛躍的に成長したジールの耐久力を削りきれるレベルではありませんでした。
      流暢な精神波をとばせる人格があるとはいえ、あくまで機械的なプログラムによる擬似的な物なので、怪獣と分類しています。
      まぁ、はっきり言って三人のチビッコの引き立て役ですね。


    25. エルダイト
      登場話 第十七話「俺と大怪獣」
      体高 約70m
      体重 約12000t
      体長 約120m
      性質 本質的に穏和だが、繁殖期や子の危機には一転して猛獣と化す。
      主要武装 桁違いの馬力と大重量に加え、口腔から衝撃波を発生させる。
      容姿 顔の形状は、鰐と亀を足して二で割ったような形状。特徴的なのは額の左右と、中央部から背後に伸びた巨大な角。
      口腔部には歯列がなく、地球上の亀と類似している。
      体格は、頭部に比して太く長い頸部。小山のような盛り上がりを幾つも備えた巨大な甲羅。胴体部から垂直に伸びた極太の四本足。さらには、体長の半分を占めるほどの長大な尾を備える。
      その全てに、暗青色の装甲外皮と、青玉の輝きの鱗に覆われている。
      戦績 福井県大野市の真名川ダムに出現。
      重力バランスの異なる地球上で生き延びるため、始終周囲の植物を捕食しつづけた。
      一時、ダムの堰体に過剰接近し、それを阻もうとしたジールに攻撃をうけるが、彼女の白兵攻撃をほとんど寄せ付けない頑強さを見せた。
      その後、自分を狙って出現した九頭竜に攻撃されるものの、交流を重ねていた少年を傷つけられた事で激昂。
      凄まじい戦闘能力で九頭竜を惨殺。そのまま故郷の惑星へと帰還するため、惑星ジールの輸送艦に保護された。
      備考 穏やかな気性を持ちながら、無類の戦闘能力を誇るという、超大型の植物食性怪獣です。
      形状はあまり戦闘的な容姿ではない物として設定していますが、やはり参考とさせて頂いた作品の影響が強く出ています。
      現在までに拙作に出現した怪獣の中では、戦闘能力は一番の数値を誇る上級怪獣という位置づけです。
      元々、怪獣が本来あるべき環境においては、ごく自然な生物である事を表現したかったために登場させました。


    26. 九頭竜
      登場話 第十七話「俺と大怪獣」
      体高 約50m
      体重 約7400t
      体長 約100m
      性質 不明。一説には、周辺環境を荒らす存在を敵視しているとも言われる。
      主要武装 九つの首から吐くエネルギー流と、敵の体へ直接浴びせる高圧電流など。
      容姿 頑強な鱗を体表に備え、スマートながら実に強靱な四肢を誇る四足歩行型の体躯。背後へ伸びた鰐のごとき長大な尾。
      鋼線がより合わさってできたような首筋の先に、枝分かれした二本の角を持つ伝説通りの頭部を持つ。
      黒曜石のような黒光りする質感を全身に持ち、雄々しいまでに豊かな鬣と、首から尾に至るまで生えそろった背びれのみが白い色彩を放っている。
      最大の特徴は、九つに分かれた首。
      戦績 福井県大野市の真名川ダムに出現。
      周辺一帯の植生を食い荒らしたエルダイトを明確に敵視していたが、それを守ろうとしたジールと交戦。
      エルネギー流や噛みつきからの直接放電を駆使し、本気を出せないジールに対して終始優位に戦いを進めた。
      しかし、逃走するエルダイトを狙った攻撃により、彼が大事に思っていた少年を傷つけてしまい、その逆鱗に触れてしまう。
      凄まじい戦闘能力を誇るエルダイトに、為す術無く惨殺された。
      備考 自然界の力が、とある原理によって具現化された怪獣です。
      地元の伝説と絡んだ容姿にしましたが、物語の設定上仕方なくやられ役の怪獣と化してしまいました。
      実際の力は、単体で一つの話の敵としてジールの相手が務まる力があります。


    27. クェラ
      登場話 第十八話「ギゼンダ再び」
      体高 約40p
      体重 約320s
      体長 約25m
      性質 生存本能のままに行動。知能が高く、自分を保護する存在を認識して懐く。
      主要武装 なし。
      容姿 大きさ以外は通常の海蛇と変わりのない姿。
      一般的に知られている派手な色遣いの海蛇とは異なり、陸生のそれ、強いて言えばアオダイショウに似た穏和にも見える顔の作り。
      全身の色は、海中での保護色と思しい暗青色で統一されている。
      戦績 鹿児島県奄美諸島徳之島北部に出現。
      一切の戦闘行動は取らなかったものの、地球産巨大生物の発生を危惧する米海兵隊により、銃撃を受ける。
      生命こそ奪われなかったものの、左目を失った。
      備考 ギゼンダに保護された、地球の希少動物。
      本来は怪獣に分類できない存在ですが、ギゼンダとの絡みでこの欄に掲載します。
      前回のエルダイトと同じく、やはりあるべき場所においてはごく自然な存在である生物で、ギゼンダと人間の間の距離を縮めるためのファクターとして登場させました。


    28. グルディバイド
      登場話 第二十話「その御名、讃うべき哉」
      体高 約50m
      体重 約1200t
      体長 体高と同じ
      性質 本能のままに行動。知能が高く、相手に応じて的確な攻撃を選択する。
      主要武装 敵の固有振動に合わせた共振波や、鉤爪のついた腕など。
      容姿 人間より遙かに股下の高い二足歩行体型の下半身。全体が細身の外骨格で形成されている。
      くびれた腰回りから肩に向かって幅が広がり、肩からは足に匹敵する長さの腕が三対ほども生えている。腕の先に指はなく、外骨格で構成された杭のような先端部になっている。
      戦績 埼玉県小鹿野町に本拠を構えた慈威琉教の敷地から出現。
      ジールの固有振動に合わせた共振波攻撃で、彼女を身動きすら難しい状態に陥れた。
      また、共振波の発生源を対策室に破壊されても、高い身体能力や戦場の有利さでジールを苦しめた。
      最後は体内に直接超振動を見舞われた上、主砲で消し飛ばされた。
      備考 特殊な能力を持った上級怪獣。
      ジールに苦戦を強いる必要があったため、今までにない機能を搭載してみました。
      容姿の元は蜘蛛ですが、それよりは大分人に近い恰好です。


    29. ヴィルストーヴァ
      登場話 第二十一話「決闘! 20カウント」
      体高 約40m
      体重 約2300t
      体長 約82m
      性質 本能のままに行動。元々捕食性生物であるため、攻撃性が高い。
      主要武装 全身に纏った超振動の発生源となる結晶体など。
      容姿 一見した姿は紫色に輝く半透明の鉱石でできたヤマアラシ。
      ずんぐりした胴体から伸びた四足歩行型の四肢は、硬質な鈍色の輝きを備えている。
      紫色をした半透明の結晶で出来た柱のような突起が、無数に生え揃い、まさに動く要塞と言える程の重武装ぶり。
      顔面部は、口吻の尖った典型的な齧歯類型の形状だが、丸い目だけは背の突起群と同じ紫の結晶体になっており、一切感情の機微が伺えない。
      戦績 新潟県県糸魚川市青海地区の石灰岩の地層から出現。
      ジールの超振動を遙かに上回る超振動攻撃で、終始優位に戦いを展開した。更には彼女の主砲すら防ぎきり、上級怪獣の名にふさわしい戦闘能力をいかんなく発揮する。
      しかし、同地で二度目の対戦をした際には、結晶構造の弱点を佐々木に暴き出されており、そこをジールに突かれて呆気なく装甲を失う。
      最後は収束荷電粒子砲で焼き払われた。
      備考 上級怪獣。
      珍しい地中移動能力を持つタイプの怪獣です。
      超振動による攻撃の他にも、高い運動性などでジールにとっても厄介な相手としました。
      ネタ元はヤマアラシですが、動きは大型肉食獣としています。





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