ウルトラレディ・ジールの設定



  1. 概要
     かつてネルザス星人に母星を滅ぼされたメナ星人の末裔。現在、メナ星人の母星となった蟹座55番星系第四惑星ジールにおいて、最高意志決定機関である評議会執行庁に所属している。
     直接実行力を行使する階級の中では最上位の上等執行官。
     物語冒頭で地球人・志賀洋美と同化し、それ以降特務のため共に地球に現れた怪獣と戦う事になる。
     元来メナ星人は地球人と酷似した平和的な種族であった。同じく科学力に優れた蟹座55番星系のジール星人と古くから交流を持ち共存を果たしていたが、今から地球時間にして1000年ほど前にネルザス星人の侵略を受け、母星メナを失う。
     惑星ジールに待避したメナ星人は、自分たちを追ってきたネルザス星人に対抗するための手段として、ジール星人と協力し自らに生体改造を施すに至る。その中でも特に強力な力を持つようになった一部の存在が第二強制進化種として、ネルザス星人らとの長きにわたる星間戦争に従事。戦いを勝利に導いた。
     今回、地球にネルザス星人の残存勢力が漂着したため、現地をそれらの勢力から保護する事を、ジール個人は執行庁より特務として命じられている。
     また、執行官の服務規定条項として、基本的に他の星で怪獣を処理する際には、現地の環境と生命体を可能な限り保護するように義務づけられている。
     作中においては、地球人から通称で『ウルトラレディ・ジール』と呼ばれるようになる。


  2. 現地の知的生命体との同化について
     自らの科学力が及ぶ限界までの戦闘能力を身につけたメナ星人だが、当然その代償も存在した。
     一つは、存在するだけで独力では賄い切れないほど膨大なエネルギーを短時間で消費してしまう事である。惑星ジールやその周辺宇宙域ではエネルギー補充が容易なのだが、遠隔地での作戦行動に派遣された場合にはエネルギー補充と体機能修復を自動で実行するドックを乗り入れ、同じ座標の並行異次元に繋留させる事で対処せねばならない。
     その上で、適正のある現地の知的生命体を探し出して協力を依頼し、承諾を得られた時点で精神のみを本体から分離、同化者の肉体に宿って特務に従事する事になる。その間、本体は有事になるまでドックに収納されている。
     現地の知的生命体との同化は、大きく分けて二つの有用性を重視した結果行われる。
     目的の一つは怪獣との交戦直前まで、待機している本体のネエルギーを温存するため。
     もう一つは、現地での戦闘に欠かせない在来種の運動性能を基底とし、任地専用の戦闘プログラムを組み上げるため。
     有事の際の変身のメカニズムは、同化者が執行官本体の起動を精神に思い描き、同時に座標を示す信号を本体の待機するドックに送った場合にのみ発動する。
     座標をコードとして送信する手順は非常に単純で、本作の主人公である洋美とジール場合、特殊加工した鉱石のペンダントに一秒間一定以上の圧力かけるというもの。


  3. 身体能力
    身長 約45m
    体重 約1010t
    握力 第一部 右手約3200t・左手約3150t
    第二部 右手約5100t・左手約5050t
    背筋力 第一部 約8500t
    第二部 約13400t
    最大跳躍高 第一部 約200m
    第二部 約260m
    走行速度 第一部 約1460q
    第二部 約1700q
    飛行速度 第一部 約マッハ14
    第二部 約マッハ21


     
  4. 武装
     武装や体内デバイスを使用した特殊能力は12種類ほど。作中で使用されるごとに公開。
    シャイニングフェンサー 指向性を持った純粋な力場を剣状にした武器。右手の甲からのみ発生させられる。
    ハウリングクラッチ 右掌に備わった高振動粉砕システム。液体を蒸気に、固体を紛状にする事が可能。当然対象に密着していないと使用不可。
    イナーシャルセパレーター 体にかかる慣性を制御。指向性を持たせた力場による物質固定化や、反重力場の生成と合わせ、主に飛行に使用。
    セイクリッドレイ 左手の指先から撃ち出す高出力レーザー。着弾すると対象物によっては含有する水分が急激に膨張、水蒸気爆発を引き起こす。
    ディバインラディエーション 左手から膨大な荷電粒子流を前方に放射。有効範囲は広いが、射程が短く近距離戦用。主に戦闘時の主砲として使用。
    ゼロリセット 体内に入り込んだ生物・化学的異物を探知し、瞬時に対抗物質を精製・中和する。
    ネオ・グロリア 全身から全方向に高温のプラズマのジェット流を放射。主に緊急防用。射出時の姿が光輪を纏っているように見える。
    フェノメノンイージス 任意の方向に空間を歪曲させて盾を形成。長時間の形成は不可能で、一瞬の防御に使用する。
    リベレーションオブマイト エネルギー消費を抑えるための体機能リミッターを解除し、執行官本来の力を解放する。戦闘能力は倍以上になるが、行動可能時間が10分程度にまで減少してしまう。
    マインドエクスチェンジ 執行官と同化者の精神を入れ替え、動かせる体を一時的に交代する。特殊なケースでしか使うことのない能力。
    ジェネシスインパクト 力場で外界と遮断した空間内に、反物質を召還して撃ち出すジール最大の攻撃手段。
    着弾で生じる余りの破壊規模ゆえ、惑星の大気圏内では使用が禁じられている大技。本来は宇宙空間における小惑星処理用の機能。
    エターナルアーク 体内に存在する縮退炉を、最高の同化者の力を借りて解放する最終手段。
    縮退炉の発する超エネルギーによって、全ての能力が爆発的に増加。銀河に冠絶するほどの力を得られる物の、それと引き替えに同化者の精神が時間と共にに崩壊してゆく諸刃の剣。
    ジールがもっとも信頼する洋美が同化者でなければ使用できない機能だが、それでも縮退炉の稼働率は30%に留まる。
    (これらの能力名は、同化した洋美による勝手な命名)


  5. その他の備考  



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